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"Downfall"

昨日のプレゼンは無事終了。
博士課程の人たちから役立つ視点を教えてもらえ、論文に有効活用できそうで有難い。
夜は安全保障研究所の人と飲みに行き、真面目な話をたくさんした。彼はイラン系カナダ人で、南アジアの核問題などにも詳しい。”日本は近いうち核を持つようになると思う”と力強く語られ、なんだか益々危機感を持った夜だった。

そして今日は今日で真面目系の映画を見た。
とーっても良くてちょっと最後は涙が出そうになる映画。後ろのおばちゃんはボロボロ泣いていた。旦那さんらしき人に”あんなに大勢の人が亡くなることが悲しいのよ。そして今もそういうことが行われているってことがバカなのよ!”と思わず”ピースの人ですか?”と聞きたくなってしまった。そう、まさに私も同感。

この映画は「ダウンフォール」(失脚)。
前から見たかったんだー。
ナチス・ヒトラーとその周りに居た人たちのお話。実話に基づいて作られている。
ヒトラー役の人もそっくりだった!
この映画を見て思ったのは、”タイタニック”みたいってこと。
もう先が見えているけれど、その前の悲しい”ひとあがき”のような印象。だからヒトラーもいつもヒステリックに怒鳴ったり、時に恐ろしく思いやりがあってみたり、なんだかこれまでのイメージと違う自信のなさそーな顔をしたヒトラーなのだ。

ここでは深く書かないけれど、ユダヤ人に関することはほぼ出て来ないし、ヒトラーとその側近たちを”人間”として描いてある私はあまり見たことがないタイプの映画だったので新鮮だった。違う視点で見れた。

これは評判通り★★★★★。

今夜はハルカの家にお泊り。
明日は朝5時半に家を出てコベントリー市までバスで片道4時間かけて行き、日帰りしてくる。
平和教育シンポジウムに出席。
楽しみ~。
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by smilingmoon | 2005-04-22 08:22 | 学び  

ムツカシイ・・・。

今日は1日部屋に篭った。ホントに・・・。
そんなに捗ったって程でもないけれど、まぁ最終的に木曜のお昼までには何とかしたいと思う。
いくつかセミナーグループがあるのだけど、国際関係のセミナーグループは発表者が病気だから今週はナシという連絡メールが回って来ていた。ちょっと羨ましかったりして。。。
私は睡眠もしっかりとりピンピンしてるので、それはないなぁ。

今夜はナットがMBAコースの友達たちを呼んで賑やかにパーティーをしていた。
私も誘われたものの、すっかり家モードだったんで人様の前に出られるような恰好ではないから辞退。歓声と笑い声の中で、部屋に篭りました。自分がそういう中にいると分からないけれど、パーティーの時ってなんでみんなあんなに大きな声を出しているんだろうって可笑しくなる。私は普段大きな声は出さないので、パトリックみたいにでかい声を出してる人をすごいなって思う。純粋に。大きな声が出る人、ちょっと羨ましい。

ちょうどプレゼンの内容にもかぶるので歴史教科書問題についてネットで見ていたけれど、どうもやっぱり自分が日本に居ないと様子が掴めない。日本の皆さん本当はどう思ってるの???中国で起きているデモ活動についての反応は想像がつくけれど、元々のなぜ中国が怒ってるの?ってところはどう捉えられてるんだろうって思う。そして、日本の教科書で慰安婦などの表記が削除されることについてはどうなんだろう?別に日本の加害を強調することはないけれど、まったく消してしまうっていうのは歴史から目を逸らして知らないフリするだけで、世界は知ってるんだからねぇ。ますます日本の歴史観が世界とずれてしまい、もっと大きな問題になるよね。
よく、ドイツと比較され、ドイツは戦後あんなに謝罪や賠償をしているのに、なんで日本は認めないばかりか歪曲しようとするんだって言われるけれど、日本人の私もよく分からないよ。
しかもこれまでもう60年間もそのうやむやが続いてるんだから、根はもっと深くなってるし。
”過去の人がちゃんと20世紀中に謝罪してケリをつけてくれなかったからよ!”と言う事は簡単なのだけど(言いたい!)、実際そうなされてこなくて今に至ってしまってるんだから、新しい世代が何とかしないといけないんだろうなー。ふぅ。これを先送りし続けたら、これから100年後200年後の子孫までずっと引きずっちゃうんだろうし。パレスチナみたいに聖書の時代から続く争いになったら困るし!
あぁ、やだやだ。人に恨まれるというのは・・・。
こういう問題、頭が痛いので逃避したくなるけれど、日本&日本人は逃げず直面しないといけない時期なのだろう、いい加減。でもどう直面していいのか分からないのが多くの人の感想じゃないかね。直面しろと言われても・・・。冷静に冷静に。中国大使館への嫌がらせが”テロ”だと言われたら、”そりゃそっちもだろっ!”と言いたくなる気持ちは分かるけれど。
ムツカシイです。

と思ったら懐かしのロンドンフィリップからメールがいま来て、彼のメールはとてもウィットに富んでいて思わずニヤニヤしてしまう。お父さんが牧師さんだからか、何だか彼も”徳”を積んでるイメージ。だからみんな彼の周りに集まってくるのか?!
お金に困ってるから今すぐにでも仕事を探さないといけないらしい。そう、平和学を学んだ後には仕事探しの苦労も待っているのです。フィリップ、グッドラック。
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by smilingmoon | 2005-04-19 07:20 | 学び  

スミソニアン展示。

進みません・・・。なかなか勉強が捗らない。段々焦ってきて、本を読んでるとちょっとパニックに陥りそうになる。本を読むというか、まさに”情報を探す”ことに執着してしまいページをブンブン飛ばして自分が探してる情報を見つけることだけに必死になってる。こんなんでいいのかな・・・。でも麻衣子が卒論のためにじっくり本を読んで時間が掛かっていたら、担当教官から”読んでる場合じゃないでしょ!”って言われたらしいんで、やっぱりそんなものなのかもしれない。

今日読んでいたのは、”スミソニアン博物館”での原爆展中止について。
これに関しては様々な文献があるので、情報が多すぎるくらい。
要は、広島に原爆を投下したエノラ・ゲイという戦闘機をスミソニアン博物館に展示する際に、そのエノラ・ゲイが投下した原爆によって広島にどんな被害がもたらされたのかを歴史的背景や被爆者の写真などを交えながら紹介しようとしていた企画を主に退役軍人たちからの圧力によって中止に追い込まれたというもの。
退役軍人たちの言い分としては、自分たちが命をかけて戦っていた戦争を終わらせた原爆投下について疑問を呈するような展示を国立の博物館が行うとは何事だ!あれは正しかったのだ!という激しい怒りと博物館への不信感。一方、企画をサポートした歴史家たちや平和活動家などの言い分は、歴史的事実を個人的記憶に基づいた感情や政治的圧力に屈するという形で取りやめていいのか!エノラ・ゲイが投下した爆弾の意味を戦後50年経った今様々な角度から学ぶべきだ!、というもの。
どちらの感情も分かるけれど、私はもちろん後者に賛成。
歴史的事実と感情的記憶は分けて考えるべきだと思う。理想的には。

いま問題になっている歴史教科書問題も、やはり歴史の対立というよりは、まさに感情の対立の部分が大だと思う。対立というか、日本の一部の人たちが一生懸命過去の歴史を隠そうとしていて、それにあまり関心のない、いや関心を持つ機会を持たせないようにされている一般の日本の人たちが中国のデモを見て逆ギレ(?)し、ますます悪感情が深まり・・・という負のスパイラル。
そりゃ事実をなるべく若い世代に伝えないようにしている日本が悪いけど、やっぱり日の丸燃やされたり投石されたりしたら気分悪いし。きっと歴史的背景を知らず今の状況を見ている日本の子供たちは中国に悪い感情を持って育ってしまうんだろうな。私が小さい時は、中国から友好のしるしにパンダが送られたりなんかして、中国って穏やかな良い国なんだなって子供心に思っていたけどね。(そしてなぜかあの赤い国旗が強烈に焼きついている。)
人の感情というのは政治に翻弄されまくりだ。でもその国に友達と呼べる人がいたら事情は違うのだろう。”中国人”という一塊ではなくて、中国人の○×ちゃん、という個人がいたら。
残念ながら私には中国人の友達がいない。こんなに中国人の多いブラッドフォードでもなぜか接点がほとんどない。台湾人とはすごくあるんだけど・・・。

あー、ちょっともう深夜なので、難しいことを考えるのは止めます。夢に出てくるから。
もっと楽しいことを考えて。。。えーっと。
5日後に迫ってるプレゼンのことが頭の中心にあって楽しいことも考えられないわー。
じゃあ、ちょっと先だけど、月末のスペインで暖かい太陽の下、美味しいサングリアでも飲むことを楽しみに乗り越えます。
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by smilingmoon | 2005-04-16 08:57 | 学び  

『ホテル・ルワンダ』

今日は昼間はウダウダと過ごしてしまったのだけど、夜は濃かった。

イギリスやアメリカに『Wife Swap』(ワイフスワップ)という番組がある。
直訳だと”奥さんを替える”という意味なのだけど、二つの全く異なる価値観を持った家族が2週間ほど奥さんだけ相手の家に住む。それを面白おかしく作っている番組なのだが、実はこの人気番組に私のミネソタのホストファミリーが出演した!それもPeace Family vs War Familyという括りで。
3月頭にアメリカで放送されたのだけど、イギリスでは見れないのでそのDVDをホストが送ってくれた。それを今夜はハルカの家で、ピースアクティビストのアーティやジョシュ、そしてまだ修論を書き上げてないフィリップなどとカレーを食べながら鑑賞会をした。
うちのホスト、やってくれてた・・・。もぉ反ブッシュ丸出しで、あんなの見た全米の右の人たちに睨まれて嫌がらせとかされるんじゃないかと心配してあげてしまうくらい。でもあそこまで暴力・戦争に反対!と正面から言い切れる勇気を持っている人たちは本当に凄いと思う。
時間がなくてじっくり見れなかったので、今度ゆっくりまた見てみようっと。私が居た部屋にWar Familyの奥さんが寝泊りしてたりして、なんだか懐かしかった!

その後、急いでシネワールドへ。
『ホテル・ルワンダ』という映画を10時から見に行くため。1日に1回の上映、それが夜の10時からだなんて、遅い・・・。夜中の12時に終わってもらってもそこから家に帰る交通手段がないからどうしようーっと思っていたら、フラットメートのパトリックもその映画は見てみたかったとのこと!うまく話がついた。彼はドイツから車を持ってきているので、その車にみんなでお世話になった。
もう一人のフラットメートのナットも実は見に行きたいと言っていた。結局勉強が忙しいと言って来なかったけど、このパトリックやナットなどビジネス専攻の生徒まで知っているこの『ホテル・ルワンダ』、どんな映画なのだろうかととても期待してしまった。
だから行く前にはインターネットで検索などしないようにして、真っ白な視点で見てみた。

一言で言うと・・・。
夜中の上映でも見に行って良かった!それ以上の価値がある!
まるで平和学部の授業で見ているような気分になったけれど、本当に色んなことを考えさせられた。
一番強く思ったのは、なんで世界は知らなかった・目を向けなかったんだろうってこと。
1994年に起きたフツ族によるツチ族の虐殺。3ヶ月で80万人以上殺されたとか?
世界はあの虐殺を起こさせた。介入しなかった。見捨てた・・・。
この状況を知ったらきっと世界は自分たちを助けてくれるはず、と信じていた人たちが、世界は介入しない、と知った時の悲しみが深く描かれていた。
なぜあの時、あまり報道されなかったんだろう。アフリカのどこかの部族間の争いだから世界には関係ない、と判断されたんだろうか。石油が取れる場所でもないところの問題にあえて首を突っ込む理由もなかったんだろうか。それに値しない人たちだと見なされたんだろうか。

この映画は、実話に基づいて作られているけれど、ドキュメンタリーではないので、なぜこの虐殺が始まったのかについての政治的背景や歴史などは説明されない。
あくまで主人公であるホテルマネージャーの目を通して、状況が展開していく。
それでいい。
それでより感情移入して何が起きているのか、なぜ起きているのか、どうしてここまで人は人に残酷になれるのか、など人間としての視点や疑問を持つことができる。
そういう疑問を持たせ、自分たちの責任について考えさせることがこの映画の大きな目的の1つであると思うから。
私もこれまで授業で散々ルワンダという例えは使われてきたけど、ツチ族とフツ族の民族間での虐殺、ということしか知らなかった。いや、知らない。
でもその背景やなぜ国連などが未然に防げなかったのか、など多くの疑問が沸いてきたので、ネットや本で読んでみたいと思う。これが大切なんだと思うな。

普段はMBAのコースでビジネスの利益や戦略などについてばかり考えているパトリックも帰りの車の中で”普段当たり前に暮らしてるこの生活、環境がどれだけ恵まれていることなのかを思い出させてくれるすごく良い映画だった”と感想を述べていた。まったくその通りだと思う。

もっと多くの”普通の人”たちがこの映画を見てくれたらいいと思う。
日本でも公開して欲しいな。
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by smilingmoon | 2005-03-23 10:02 | 学び  

複雑な世の中。

今日も気持ちの良い暖かめの1日だった。今まで気づかなかったけど、近くのリスターパークの横を通ったら、デイジーやラファデルの花が咲きまくっていた。散歩に来なきゃ。
春って本当に素晴らしい!

今日も本を読む。
先日日本からもう一人の遥ちゃんに持って来てもらった『戦争を記憶する-広島・ホロコーストと現在』by藤原帰一。
まさに私が今興味のある”記憶”についてなので珍しく線を引いてみたりしながら読んでいる途中。途中で頭が疲れたので、残り半分は明日に残しておく。
それにしてもやっぱり日本語はいいなぁ。スルスルって頭に入ってくるもの。

他にも、日本での平和教育について調べてみようと思って、とりあえずネットでサイトをグルグルしてみた。「日教組」とか「教科書問題」なんてキーワードを入れてみつつ・・・。
でももちろんネットの世界。誹謗中傷も根拠がない。まあ参考程度ということで。
で、日本から本を送ってもらおうかしらとも思って、どんな本があるのかなと調べてみたけれど、戦後の日本の平和教育の議論についてこれだ!って本は見当たらなかった。
こういう時に自分が日本に居たら、人に会ったり機関を訪問したりして資料を集められるのにってイライラした。でもこれはイギリスで日本のことについて書くことの宿命だから仕方ない。

それにしても、日本で平和教育を行うっていうのは複雑そうだ。
まず”何が平和教育?”っていう定義の問題もあるけれど、日本だとこれまではズバリ「原爆教育」がメイン。
でもこれに、”被害者は日本だけじゃない”という視点が加えられると、”それは自虐史観”だと非難する団体が出てきて、そんな自分の国に誇りを持てない若者を作ったこれまでの平和教育はケシカラン!となり、日教組が悪の根源だ!という主張になっていき、じゃあ愛国心を育てるような教科書を作ろうじゃないか!と扶桑社の新しい教科書が作られて、アジア諸国からは日本に対して非難が殺到し・・・。
とまあ、しっかり問題を区別して頭を整理しないと混乱してしまう日本の教育界事情。

教育は社会情勢によって変わるものなので、これが正しい!というものはないのかもしれないけれど、将来的に希望が持てる方向で子供たちに歴史を教えてほしい。中国みたいに愛国心を煽り、憎しみを重ね次世代に伝える教育は良くないと思う。かといって南京大虐殺はなかったんだ、と日本の学校で教えられるようになったらそれは恐ろしいことだと思うけれど。

あぁ、社会って複雑だ~。
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by smilingmoon | 2005-03-14 08:16 | 学び  

許し。

夜BBCの番組でForgiveness(許し)という特集をやっていた。平和学部の授業みたいなタイトルなので、思わず1時間ダンベルしながら見てみた。

4組くらいのケースを挙げて、人が”許す”という過程にどう至るのかを観察。
例えば、我が息子を見ず知らずの青年たちに路上リンチで殺された両親が出てきて、その時の心境からその後の気持ちの変化、なぜ許そうという気持ちになったのかなどを述べる。
その両親は敬虔なクリスチャンだったこともあるだろうけど、”自分たち自身のためにも”犯人を許さないといけない、って思ったんだって。憎しみを持ったまま生きていくのでは自分たち自身の人生もそこで終わってしまうし、憎しみを持ったまま生きていくことはできない、と思ったのだそうだ。
いい人たちすぎる・・・!!
”自分たちから先に相手を許せば、この世の中はもっと良い世界になるだろうに。”なんて普通の人は言えません。リベンジしか頭にないどこかの国の大統領に聞かせたいものだ。同じクリスチャンでもこんなに違います。

でも確かにその言葉は説得力のあるものだなと思った。
確か以前テレビで見たのだけど、第二次世界大戦中に日本軍の捕虜になって、仲間もたくさん殺され、ずーっと戦後日本&日本人を恨み続けてきたイギリス軍の元捕虜(POW: Prisoners Of War)が居て、その憎しみを糧に生きてきた、という感じだったらしい。
その人が、戦後半世紀以上経って、日本にやってくることになった。これは、彼のような元捕虜と日本の懸け橋になろうとしている日本人のグループがあり、そこが招待した。
そして彼は遂にずっと憎んできた国にやってきたのだけど、そこで見たのは普通に暮らす普通の日本人の姿。そしてずっと憎んできた日本人の優しさに触れた時、すーっと彼のこの長年の憎しみの気持ちも消え、彼は気持ち穏やかに人間らしく暮らせるようになった、というドキュメンタリーだったと記憶している。
憎しみが彼の人生を司っていたのが、本来の彼が自分の人生を司るようになったのでしょう。

なんとなく分かる気がしなくもない。
小さい頃に苛められ、それを何十年経って大人になってもしっかり心の傷として持っている人は実は多いと思うけれど、苛めた相手はほとんどの場合あまり覚えていない。
でも自分の中の傷はずっと開いたままで、苛めた相手を憎み続けているのだけど、自分だってそんな痛みをいつまでも覚えていたいわけはない。できれば消してしまいたいのだけど、それは消えるものではない。
そんな長年の傷を癒すものは、実は苛めた相手からの”ごめんなさい”というたった一言の謝罪だったりするのだ。それで、過去の受けた痛みが消えるわけではないけれど、憎む気持ちから自分が解放されることもある。
そんな40歳過ぎの男の人のケースも紹介されていた。

BBC、ゴールデンタイムになかなか素敵な番組を放送するじゃないか!勉強になりました。
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by smilingmoon | 2005-02-14 07:26 | 学び  

英国Funeral。

わー、長い1日だったなぁ。
お昼のお葬式がもう2,3日前の話のようだよ。

行ってきました、イギリスのFuneral。
外国のお葬式なんて経験がないので、事前にイギリス人の友達に聞き込みをしたり、ネットで調べたり。
それらの情報によると、日本と比べて服装や雰囲気も形式ばってないっぽかったのであまり気張らずに行くことにした。
まず服装。”暗めの色のものを着ていけば良い”とのことだったので、私は手持ちの茶色のスーツに茶色のコート。日本のように真珠をジャラジャラってのもなく。黒ストッキングにショートブーツという極めて普通のちょっとフォーマルな恰好だったけど、行ってみるとみんな確かに黒を基調とした暗色の服装。でも喪主の妻であるイニッドは春らしいピンクのスーツを着ていて、とても綺麗な色だったけれど何だかちょっと色が浮いていた。
結論としては、別に日本のようにみんなが同じような喪服を着ているというわけではなかったけれど、黒系のきちんとした恰好であればとりあえずOKのようだ。

ジョージの家に親戚一同集合した後に葬儀場へ。
ここは広い墓地の中にある葬儀場兼火葬場だ。チャペルのようになっていて、そこで式が執り行われた。30分ほどの式だったけど、牧師さん(Vicarと言う)が生前のメアリー(亡くなったおばあさん)について家族から聞いた話をする。例えば、”メアリーはとても几帳面な人だったようですね。こんな話を聞きました。ある時・・・。”という風に続いていく。これっていいなぁと思った。あまり関係のなかった私のようなものでも、彼女がこれまでの人生をどのように歩んできたのか、どんな人柄だったのかがよく分かる。
私も亡くなった時に(ちょっとまだ早いけど)、色んな人から微笑んで私の人生について聞いてもらえるような生き方をしたいもんだと思った。

賛美歌を歌ったりお祈りを聞いたりした最後に、アヴェマリアの曲が流れてきた。
その時、どーっと鳥肌が立った。
あまりにも全てが美しかった。映画のように。
古いその建物の斜め上に大きな窓があったのだけど、そこから眩しいくらいの光が差し込んでいた。前に置かれた棺の上にはたくさんの花束。そしてメアリーの写真。

それからみんな式場を後にして、近くのホテルに向かった。軽いパーティーだ。
メアリーは彼女の希望により火葬された。
イギリスでは火葬を望む人も多いそうだ。
だから、私が想像していたような、墓地で墓石を囲んで・・・というようなことはなかった。あれは基本的に火葬されず埋葬される人たちだ。
メアリーの遺骨がその後どうなるのか知らない。要らないということもできるみたいだが、秋に死んでしまった犬の遺骨もちゃんと小箱に入れて保管しているジョージたちだから、まさかお母さんの遺骨を引き取らないなんてことは考えられない。
でも、メアリーとそこでさよならをして早々に引き揚げてしまうのは何だか抵抗があった。日本だったら家族は火葬される間もちゃんと待ち、その遺骨を拾う。こちらは、最後にメアリーの顔を見ることすらなかった。

式の間、小さな女の子がずっとすすり泣いていた。
彼女はメアリーが作ってくれたというウサギのぬいぐるみをずっと抱いていた。
他の家族、親族も鼻をシュンシュン言わせていた。
いくらキリスト教では亡くなったら神の国に行き、また新たなライフを歩み始めると信じていても、やっぱり寂しいものは寂しいのだ。でも、説教の中でも言っていたように、神がいつも傍についていてくれると聞くと、ちょっと安心したくなる。
日本の死後の世界とキリスト教を合わせると、三途の川を渡る時にも神様が傍に居てくれるから迷うこともないし、幸せな天国の世界に連れて行ってくれる、という感じだろうか。

メアリーおばあちゃん、今頃はもう30年前に死に別れたおじいちゃんと再会できましたか。
安らかに眠ってくださいね。
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by smilingmoon | 2005-02-10 09:56 | 学び  

疲れました。

もぉ朝起きた時から何だかヘロヘロだった。久々の早起きだったので。

朝のモニタリングミーティング。
先生たちも”コーヒーがないとダメなの。”とか何とか言いながら、大きなマグカップを部屋に持ち込む。みんな月曜の朝は辛いのだ。

気軽に構えていたMミーティング。
大変でした。。。突っ込まれまくり、最後には自分が意図しないことまで口走ってしまっていた。完全に思考が散漫に。というか、元々論文の構成がしっかりしてなかったので、甘いところを突かれるとシドロモドロになってしまった感じでしょうか。
そして、担当教官のピーターはのんびりとした人なのだけど、今朝のMミーティングの中心であるジェニー・ピアスという女性の教授は、とても熱い人で、次から次へと矢継ぎ早に理論的なことを質問してきた。知識と速い頭の回転がないと彼女の会話にはついていけない。
30分間3人の先生に囲まれて質問攻めにされると、終わった時にはドォーッと疲れた。寝不足も手伝ってすごい虚脱感。

ちょっと落ち込んでいたら、私の次にミーティングを受けたマリ(エストニア)に道端で会った。
そしたら彼女も、”もぉ、理論ばかり攻められてこれから論文どう書いていいか分からないわよー!”と私と同じようなことを言っていたので、ちょっとホッとした。

後ろからツンツンとされないとなかなか前に進めない私なので、今日のミーティングはそんな暢気な私を後押ししてくれる意味でも役立ったんじゃないかと思う。

中くらいの山登りをしている気分。
前に進んでいかないといけないんだけど、坂道でちょっと息切れるな、って感じ。
坂道を転げ落ちないように、しっかり地に足つけてしがみついておかなきゃ。
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by smilingmoon | 2005-02-07 06:45 | 学び  

サンクチュアリ。

昨日は雪だったけど、今日は風。
今夜はゴーゴーとすごい音を立てて枝が真横にしなるくらい強風が吹いている。
”嵐が丘”の世界だ。

今日は年末年始ロンドンでお世話になったキャロルが学校のセミナーでプレゼンをしたので、それを聴きに行く。さすが政治家のアドバイザーをしているだけあって、プレゼンの進め方も上手。
内容は”カスピ海の石油を巡る争い”について。カスピ海の周りにはアゼルバイジャン、チェチェン、イラン、トルコなどなどいくつもの国が利権を巡って構えていて、その後ろにはアメリカやロシアのスーパーパワーが控えているので今後の世界は益々石油の利権を巡って大変な争いが繰り広げられるぞ~、というような話だった。
これからは水を巡って争う世界になるという人もいるし、どちらにせよ天然資源を巡る争いが激しくなるということだね。
ならば今のうちから資源を大切にすればいいのにって思うけど、今の人たちはどうせ自分が生きている間は大丈夫だろうと思って今の生活レベルを落としてまで省資源を心がけるとは思えない。自分に降りかかってくるまでは。

久しぶりに大学へ行き、セミナーを受け、あらためて今の自分が置かれている環境に感謝した。(昨日のイギリスに続き。)
好きなことを勉強でき、仲間と利害関係抜きでそのことについて語り合え、それをサポートしてくれる教授も傍にいる。
まさにユートピアだ。
でもここに長く居ると、外の世界に出るのにちょっと臆病になってしまうのが問題だ。
守られた場所。サンクチュアリ。
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by smilingmoon | 2005-01-19 07:55 | 学び  

差別。

やっぱりヨーロッパにいるとホロコーストって未だによく取り上げられている。
昨日久々に買ったガーディアン(新聞)にも特集があったし、今夜はBBCでも「アウシュビッツ」という特集をやっていた。ホロコーストに関する何か大事な日が迫っているのかな。

このBBCの特集では、アウシュビッツの収容所が設計される段階の様子を中心に、またまた色々学べた。
印象的だったのは、ユダヤ人の助かった人がインタビューに答えるのはよく見るけれど、兵士としてナチスに加わっていた老人の発言。なんというか、その当時のことを坦々と述べているのだけど、全然”悪かった・・・”という様子が伝わってこず、”この人、顔と名前出してこんな発言して、身が危険なんじゃない?”と心配してあげた。
彼自身ユダヤ人の殺害に直接手を下していたわけだけど、インタビュアーの”銃で人を撃っている時に何も感じなかったのですか?”という質問に”何も。”と答えていた。それが正直な感想なのだろう。自分と同じような人間を殺してると思ったらその人の人格や愛する家族のことなども考え殺すのが躊躇われるだろうが、第一、ユダヤ人を人間だとは思っていなかったのだから、心も痛まなかったのだろう。
”なんで何も感じなかったのですか?”という質問に対して”ユダヤ人に酷い嫌悪感を持っていたから。”との答え。”ユダヤ人が自分たちにやってきたことを考えたら、当たり前だ。”と。ユダヤ人が何をしたかというと、彼の言い分によると、自分たちを騙して商売をして自分たちだけいい思いをしようとしたとか何とか。
”でもそのこととあなたが殺した人たちは直接は関係ないじゃないですか!”というちょっと興奮気味のインタビュアーに対して、その老人は”そう、直接は関係ない。でもユダヤ人だから。”。

あの老人は、当時のことを述べていたのか、今もそう思っているのかは番組だけでは分からなかったけれど、きっと今もユダヤ人を軽蔑してるんだろうなって思った。一度そんなに嫌悪感を抱き、自らの手で大勢殺した相手のことを戦争に負けたからって急に対等とみなすことができるとは思えない。幼い時から染み付いてしまったそういう固定観念は残念ながらなかなか取り除くのが難しいと感じる。

私から見れば、ユダヤ人のおじいさんもドイツ人のおじいさんもみんな同じ外見に見える。
なのに、若い頃は殺す側と殺される側の対極にいたのか。
誰かが言っていたけど、皮を取れば(生々しい表現で失礼)みんな同じなのにって。
青い目も黒い肌も金髪もなんにも関係ないのに。
生まれてから、死んで骨になるまで人間は色んな差別をし、されて、生きていかないといけないのかと思ったら、ちょっと暗い気持ちになった。
あ、1日の終りをこんな〆で終えちゃいけない・・・。

今日あったいいことは。
えー、いつもより早起きして、勉強も予定通りこなした。口内炎が出来て痛いけど、風邪はもう大丈夫そう。
うーん、大したことないな。とりあえず普通に良い日でした。
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by smilingmoon | 2005-01-11 07:08 | 学び