『ホテル・ルワンダ』

今日は昼間はウダウダと過ごしてしまったのだけど、夜は濃かった。

イギリスやアメリカに『Wife Swap』(ワイフスワップ)という番組がある。
直訳だと”奥さんを替える”という意味なのだけど、二つの全く異なる価値観を持った家族が2週間ほど奥さんだけ相手の家に住む。それを面白おかしく作っている番組なのだが、実はこの人気番組に私のミネソタのホストファミリーが出演した!それもPeace Family vs War Familyという括りで。
3月頭にアメリカで放送されたのだけど、イギリスでは見れないのでそのDVDをホストが送ってくれた。それを今夜はハルカの家で、ピースアクティビストのアーティやジョシュ、そしてまだ修論を書き上げてないフィリップなどとカレーを食べながら鑑賞会をした。
うちのホスト、やってくれてた・・・。もぉ反ブッシュ丸出しで、あんなの見た全米の右の人たちに睨まれて嫌がらせとかされるんじゃないかと心配してあげてしまうくらい。でもあそこまで暴力・戦争に反対!と正面から言い切れる勇気を持っている人たちは本当に凄いと思う。
時間がなくてじっくり見れなかったので、今度ゆっくりまた見てみようっと。私が居た部屋にWar Familyの奥さんが寝泊りしてたりして、なんだか懐かしかった!

その後、急いでシネワールドへ。
『ホテル・ルワンダ』という映画を10時から見に行くため。1日に1回の上映、それが夜の10時からだなんて、遅い・・・。夜中の12時に終わってもらってもそこから家に帰る交通手段がないからどうしようーっと思っていたら、フラットメートのパトリックもその映画は見てみたかったとのこと!うまく話がついた。彼はドイツから車を持ってきているので、その車にみんなでお世話になった。
もう一人のフラットメートのナットも実は見に行きたいと言っていた。結局勉強が忙しいと言って来なかったけど、このパトリックやナットなどビジネス専攻の生徒まで知っているこの『ホテル・ルワンダ』、どんな映画なのだろうかととても期待してしまった。
だから行く前にはインターネットで検索などしないようにして、真っ白な視点で見てみた。

一言で言うと・・・。
夜中の上映でも見に行って良かった!それ以上の価値がある!
まるで平和学部の授業で見ているような気分になったけれど、本当に色んなことを考えさせられた。
一番強く思ったのは、なんで世界は知らなかった・目を向けなかったんだろうってこと。
1994年に起きたフツ族によるツチ族の虐殺。3ヶ月で80万人以上殺されたとか?
世界はあの虐殺を起こさせた。介入しなかった。見捨てた・・・。
この状況を知ったらきっと世界は自分たちを助けてくれるはず、と信じていた人たちが、世界は介入しない、と知った時の悲しみが深く描かれていた。
なぜあの時、あまり報道されなかったんだろう。アフリカのどこかの部族間の争いだから世界には関係ない、と判断されたんだろうか。石油が取れる場所でもないところの問題にあえて首を突っ込む理由もなかったんだろうか。それに値しない人たちだと見なされたんだろうか。

この映画は、実話に基づいて作られているけれど、ドキュメンタリーではないので、なぜこの虐殺が始まったのかについての政治的背景や歴史などは説明されない。
あくまで主人公であるホテルマネージャーの目を通して、状況が展開していく。
それでいい。
それでより感情移入して何が起きているのか、なぜ起きているのか、どうしてここまで人は人に残酷になれるのか、など人間としての視点や疑問を持つことができる。
そういう疑問を持たせ、自分たちの責任について考えさせることがこの映画の大きな目的の1つであると思うから。
私もこれまで授業で散々ルワンダという例えは使われてきたけど、ツチ族とフツ族の民族間での虐殺、ということしか知らなかった。いや、知らない。
でもその背景やなぜ国連などが未然に防げなかったのか、など多くの疑問が沸いてきたので、ネットや本で読んでみたいと思う。これが大切なんだと思うな。

普段はMBAのコースでビジネスの利益や戦略などについてばかり考えているパトリックも帰りの車の中で”普段当たり前に暮らしてるこの生活、環境がどれだけ恵まれていることなのかを思い出させてくれるすごく良い映画だった”と感想を述べていた。まったくその通りだと思う。

もっと多くの”普通の人”たちがこの映画を見てくれたらいいと思う。
日本でも公開して欲しいな。
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by smilingmoon | 2005-03-23 10:02 | 学び  

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