「世界法廷プロジェクト」

午後からのゲストスピーカーの話を聴きに学校へ出掛けた。
今日は隣接するブラッドフォードカレッジ(短大)の方の卒業式らしく、昨日私たちが着たのと同じキャップ&ガウンをまとった若者たちが闊歩していた。

ゲストスピーカーはWorld Court Project(世界法廷プロジェクト)のジョージ・フェアブラザー氏。はるばるブライトン市から片道4時間以上掛けての日帰り旅。感謝。
実はこのジョージとは7月の広島世界平和ミッションで会っている。ブライトンを訪問した時も彼の計らいで市議会を訪問したり、NGO活動家と交流を持ったりした。お世話になった。にも関わらずその後私は全然連絡を取っていなかったので、反省。

まず、世界法廷、または国際司法裁判所とは、オランダのハーグにある国連機関の1つで、国家間のもめごとなどを調停する役割を持っている。
ニュージーランドの主婦だったケイト・ドュースさんが、”世界には核兵器が溢れている。じゃあこの国際司法裁判所で核兵器が違法なのかどうか判断してもらいましょうよ。”と台所で仲間と話し合ったのがこの世界法廷プロジェクトの始まりだ。

その後、国際弁護士やNGOなどを巻き込み、”核兵器は化学兵器や生物兵器と同じように違法なものであるべきだ”と信じている人たちの核保有国政府との戦いが始まった。
ジョージの言葉を借りれば、ペンタゴン(アメリカの国防総省)にはお金もあるし、法律も核兵器研究も全て専門の人がいる。だけど、世界法廷プロジェクトは、お金もなく、署名用紙を印刷するのやら核の違法性を証明するための研究も全てボランティア作業。大人と子供の差だ。ジョージだって、世界法廷プロジェクト事務局と言いつつ、奥さんと二人なのだそうだ。ちなみにジョージは推定70歳位。

裁判当日は広島・長崎両市長も証言に立ち、原爆の悲惨さを訴えたり、マーシャルの核実験被害者もその影響を訴えた。この様子はNHKから出版された「核兵器裁判」でも詳しく取り上げられている。

1996年に判決が出て、一般的には核兵器は違法であるという”勧告的意見”(法的判断)が下された。ただ、最後にこんな一文が付いた。

「国際法の現状から見て、国家の存亡がかかる自衛のための極限状況では、核兵器の威嚇・使用が合法か違法か判断を下せない。」

つまり、国が本当にヤバイ!という時には核兵器の使用の可否については判断できない、ということなので、ここに核兵器の使用の可能性も残してしまった。
しかし、全体的に見て、これは市民運動の勝利、大きな前進だと言える。
自分が”核兵器反対”の署名をしても、その一人分の署名なんて意味がない・・・と感じるかもしれない。政府間の問題に立ち入る余地はないと思うかもしれない。
でもこの世界法廷プロジェクトは、一般市民でも政府に影響/圧力を与えることができる、ということを証明してくれた。

今はこの最後の一文の件に関して、引き続き署名活動が行われている。
もしオンラインで署名をしたいと思ったら、このサイトへGo!

http://www.abolition2000europe.org/decform_en.php (英語・・・)

ついでに(?)味の素のサイトをクリックして難民を支援したいと思ったら、下記にGo!

http://www.ajinomoto.co.jp/phila/index.html??kouken5=philaTop

一日一回このサイトをクリックすると、一回につき1円が難民のために味の素から寄付される。自分には一切費用はかかりません。簡単でしょ?
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by smilingmoon | 2004-12-02 10:24 | 学び  

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